急性前立腺炎
急性前立腺炎は、女性の膀胱炎と同様の機序で起こる男性特有の尿路感染症です。
男性は尿道と肛門が女性よりも離れており、女性ほど大腸菌などの細菌が尿道から侵入してくる頻度は少ないです。細菌が男性の尿道から侵入しますと、膀胱まで到達して膀胱炎になることはあまりなく、膀胱に到達するまでの途中経路にある前立腺や精巣上体で細菌が繁殖します。前立腺で細菌が繁殖すると急性前立腺炎を発症します。
慢性前立腺炎と急性前立腺炎は全く異なる疾患です。慢性前立腺炎は細菌が関与しないことが多い疾患であり、治療方法も異なります。
症状について
・排尿時に痛みがある
・尿の回数が多い
・尿が出にくい
・38℃異常の発熱
これらが急性前立腺炎の典型的な症状です。
急性前立腺炎の症状は、女性の膀胱炎症状と似ています。しかし、膀胱炎と異なる点は発熱があることです。
検査の流れ
問診および尿検査を行います。
その他、尿培養検査、血液検査、残尿測定検査なども行います。
治療について
急性前立腺炎の治療は抗菌薬投与になります。
軽症の場合は抗菌薬の内服で改善することもあります。重症の場合は抗菌薬の点滴が必要になり、状態によっては入院による治療が必要になります。